CASA カサ

アメリカでの児童虐待や育児放棄への対応についての報告

トレーニング1.9  Mentoring (メンタリング)と Advocacy (アドボカシー)

アメリカではMentoring (メンタリング)という言葉があり指導や助言を行う役割がこれに当てはまり、虐待や育児放棄の現場以外でも一般的に学校や地域において広く使われています。そのようなメンタリングの指導者はメンターとかアドバイザーと呼ばれ学校の職員、警察や保安官、教会のスタッフ等で結成されることが多くあります。

 

ここではMentor(メンター)の行動基準である「指導・助言・教師」とCASAが担うAdvocacy(アドボカシー)「擁護・弁護・指示」の違いについて説明します。多くの場面でこの二つの役割の行動基準が重複する部分があります。それはどちらも子供を助ける、サポートするという意味を持つためです。

 

しかしそこには決定的な大きな違いが複数存在します。それは子供との関係性です。Mentor(メンター)は立場や目線が子供より上であるのに対しAdvocay(アドボカシー)は子供に対して対等でいなければなりません。CASA=Advocay(アドボカシー)は子供を指導するのではなく、子供の立場とその目線から彼らが何を考え、思い、また何を願っているかを導き出します。またMentor(メンター)がその時点を観察し現在または近い将来に変化を作るのに対し、Advocacy(アドボカシー)はその先を見込み未来に対して行動を起こします。

 

この両方ともが社会の中で重要な働きを行いますが、CASA調査員としては自らがAdvocay(アドボカシー)であるということを念頭におき学んでいきましょう。下の表を参照下さい。

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