CASA カサ

アメリカでの児童虐待や育児放棄への対応についての報告

トレーニング1.8  (クラス) 子供との関係作り

CASAの活動を実施するにあたり一番必要なことは担当の子供たちとの関係や絆作りです。この関係性こそがCASAの役割を最大限に引き出す最重要素になってきます。

 

CASAは虐待や育児放棄を受けたすなわち被害者である子供たちにとって、誰よりも一番直接的でまた独立的な接触を持たなければなりません。子供たちが置かれた、また置かれていた状況を深く理解し、彼らが必要なものや彼らの願いをCASAが周りの大人達に伝えていく役割を担います。子供たちは必ず心を開いてくれるとは限りません。気持ちをストレートに表現する子は稀です。彼らの思いを読み取るには何より忍耐強さ、優しさ、そしてかなりの人生経験値が必要です。

 

子供たちに面会するときは目線を合わせて、彼らの言葉、しぐさ、表情、指先の動きなど細かなところまで見てあげてください。どうすれば信頼されるか、CASA味方であることを理解されるよう慎重に接触を図ります。

 

どんな状況下でもCASAが直接サービスを提供することはできません。例えばプレゼントを贈る、車に乗せ移動を助ける、家に招くなど、このような行為は禁止されています。必要なものがあればCASAオフィスや児童相談所に伝えましょう。自ら提供したい気持ちがあればCASAオフィスに贈呈しそこから渡してもらいます。移動が必要な際は児童相談所職員または里親等、移動補助が認められているスタッフにお願いします。CASAはあくまでボランティアですので万が一の責任追及を回避するためです。危険な状況でどうしても保護が必要な場合児童相談所または警察に届けてください。